新しいものは青色
たとえば果実
始まりの空
見知った言葉の中にも
あなたいつか死ぬらしい
自分の死は信じられても
あなたのことは信じられない
ずっと新しくなれそうだ
分かっていないことが多い
秘密をさらけ出す必要はなくて
触れないまま労ることができる
それもあなたから教わった
水平線を見れば星が丸いとわかる
それ以上に自分の存在が
建物が空気が回転する街が
ふと寂しそうになって笑った
胸から下腹へ切り開く
そんな夢を見る
残酷と片付けられない
だけど片付けても良い
伸ばした指先に光が宿る
春のものとも夏のものとも
秋のものとも冬のものとも
どの日にあっても違和感のない光が
馴染みたくて無理をした
愛を知りたくて嘘をついた
本当は手の届かないところにある
そう説得したくてそっぽを向いた
優しい人に優しくされたい
それができないから優しくしない
不完全でしょう
自虐と誠意を間違えたままのぼく
完璧だよもう何も要らないよ
あなた平気で思ったままを言う
昼をも欺く夜の眩さ、
ぼくを救うことなんてわけがないんだ