no.142

きらきらを捨てて行ってしまいたくなる。いろんなものを天秤にかけてきたから次は僕の番だ。グリッター前夜、名前の由来を考えて後戻りのお祈りをする。すぐに笑い出してしまって続かなかったんだけど。あと少し、たったいま、誰の顔も思い出せない。それが僕の人生。だったらまた、何も知らないで初恋に落ちよう。魂が遠くに行ってしまわないうちに。熱どころか、声や、視線さえたどり着かないほど遠くに。記憶のかけらさえ残らなくなるほど、遠くに。行ってしまう前に。もう一度。また。はじめまして、こんにちは。あなたのおなまえを、おしえてください。