no.109

ぼくは誰なんだろう。どこからきてどこへ行くんだろう。どこからも来ずどこへも行かないんだろうか。マークをつけてわかりやすくしとかないと、好きってことにさえ確信がない。この問題を難しくしているものはなんなんだろう。そもそも問題はあるんだろうか。答えが出てもどこでそれが正解だとわかるんだろう。わかったとして何を証明したいんだろう。時間が過ぎることだけ信じてる。ゆうべ降った雨の中にきみが流れて行ったよ。都会に出て行ったきりもう会うこともないと思っていたきみの。青い泡に押しつぶされて勝手に呼吸できなくなったんだよね。わかるよって言われることが嫌いなきみはじゃあ何が好きかを教えてくれなかった。いま思えば教えてくれなかったんじゃなくて知らなかっただけなのかもね、きみも。ぼくも。もうすぐ終わりが来てぼくの情報は消える。当たり前扱いされてる無数の星座も今夜は早めにスイッチオフしていつものポケットに返してあげる。