no.92

いなければ
ぼくが
あなたの道の上に
いらなければ

よかったのに
そしたらそんなに
たくさん失うことも
なかったのかな

だけど言う
あなたは言う
失ったものはひとつもない
失ったことは一度もない

からのてのひらだから
空がつかめるという
星にも届くと
あなたは言う

ぼくの目をみて
ぼくにも笑って

それで知る
みんなのものだと
思い出す
他人のものだと

うぬぼれるところだった
また落ちるところだった

どこまでもこのままで行く
どんなはじっこまでも
ぼくはひとりで歩いていける
そのことだけは誰にも邪魔をされない

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