No.587

みんながさがしてる
クラスメイトは川の底
正直者が俯いて
夕陽がただれる
犯人を差し出せないまま

証言は透明な泡になって
どこかへふわふわ浮上する
ここが下だと教える
ここも下なんだと
どこかにとって、だれかにとって。

夢の中で聴こえる音楽
お土産にはできないの
だからあなたは知らないまんま
知らないまんまで生きていかなきゃ
死なないまんまで笑わなきゃ

恋だの愛だの押し付けあって
涙じゃ仮面は剥がせなくて
語れることは幼年時代ばかり
今も未来も秘密だらけで
スパークする、星とかけらが

知らないふり
尊いふり
つよがり、分かっているはず
ぼくたちってかけら
もともとひとつの残骸だよね