幼いきみの
背丈ほどある花畑
好き?って
ずるい質問だ
はいも
いいえも
答えたくない
好きかそうでないか
そんな生き物じゃない
そんな名前じゃない
ぼくにはかつて
名前がたくさんあった
ひとつなくしても
平気でいられるよう
迷子にならないよう
決まりなんてないでしょ
夢見るくらい自由でしょ
星に手が届きそう
月のない夜に恋人はずるい
質問されたぼくは答えない
あなたがひとりになるように
あなたがひとりでいられるように
確かめなくていいくらいの無防備
ふたりを包めるくらいのブランケット
星に手が届くくらいの孤独
角砂糖をほろほろ溶かすぼくらの永遠