No.553

目を覚ましたくなんか
なかったのに、ちっとも
そんな目でぼくをみる
夢かそうじゃないかって

誰にも判定のできないことだよ
錯覚は救いだ
雪の上の花かに見える
血を流して倒れていても

うまく生きられない
ずっとそうだったんだろうね
これからもそうなんだろうね
そう思うことで安心がしたいね

永遠に続くものはない
永遠だって永遠じゃない
そんなものどこにもない
繋がらないでも温まりたい

願望を口にするのは
叶わないことが明らかな時だけ
あなたは裏切り役を忌避する
揃えたつま先にだけ陰ができる

光があればあるほど
明るければ明るいほど
温かければ温かいほど
その暗闇は隠しようがないのに