no.436

来ない電車を待っている
鴇色はここまで届かない
時間は殺さず生かしもしない
鮮やかな思い出から刻んでいく

どうして誤解する隙を与えたの
あなたは誰よりも幸せに
ならないといけない人だよぼくに
幸せを教えてくれた人だから

どんな過去が妨げるんだろう
それは紙の上には表れない?
這いずって辿り着いたのは
割れないガラスの出窓だった

追及は間違っている
話し合いは道を違えてる
沈黙のままやり過ごそうよ
分かり合えるなんて傲慢だから

自由になりたかったんじゃない
終わりにしたかったんだ
どんな毒も甘過ぎるから
あなたの背中は優し過ぎるから