no.418

ぜんぶどこへも行くことはない
あくどい夢もつたない空想も
あなたにすべて染み渡る
だけどだんだん透明になる

生きていくことは彩色だと
もしかするとそう
わざと思っていたかもしれない
ほんとうは正反対でも

したいことやりたいこと
しなくていいことやらなくていいこと
簡単に忘れてしまうって
それは絶えず変わってゆくからだ

細胞のように
月の満ち欠けや引いて寄せる波
眠たいのに寝られないで
(まるで同じように見えたんでしょ?)

刻一刻と切り取られる魂
すこしずつ生まれ変わる
いつかぜんぶいなくなる
(そのことがまだ不満?)

涙を誰にも売らないこと
伝えたかった
だからこぼれてくるようにした
分かり合えないことを分かってほしかった

それだけでは冷たいので
内側からあふれるようにした
他の誰かがたやすく気づくよう
誘惑の多い仕掛けをほどこした

不思議なことじゃない
なぜって意図的に仕組んだんだ
あなたにとっては遠いある日あなたを
この世界に放り込んだ気まぐれな誰かが

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