no.410

暗闇に目を凝らしてる
どうか新しい光が
他にもう見当たりませんように
きみはすこし意地悪

手首を陽に透かした
思い出の中に秘密は眠る
真相は残酷になれなくて
ただ淡々と突きつけられた

知らなくても生きていけるよ
生きることって重要なことじゃない
だけど誰にでもできることじゃない
ましてや何度もできるわけじゃない

想像もつかない道のり
傷だけが印になって名前になって
誰も手をつないでくれなくて大丈夫
迷子だと教える人もいないなら

星座の斑点を皮膚に宿して
ぼくはぼくを運んで行く
計画はないという計画
旅になるかもしれない気配だけで

手紙なんて届かない場所にいて
ぼくと二度と出会わないで
そしてどうかきみを好きなきみでいて
願うだけならわがままなんて言わないでいて