no.380

しましまの指で出した手紙
間違いに気づいたけど今さら取り戻せないよ
きみそっくりの人形がマンションから落ちた
一時間後にはパーティで笑ってるんだけど

幸せが訪れた途端
終わりを意識し始める
だから満たされていちゃ不幸なんだ
ずっとぎりぎりでいてくれなきゃ

昔作っておいたアルバムが
今になって首を絞める
赤い糸は紐になって
持ち主に用途を強請る

悲しいと言っていい
寂しいと言っていい
もしそれが嘘でないなら
黙っていると涙がこぼれるのなら

きみに座ってほしい席
夕日がよく当たるほうへ
逃げないことより
生きるほうがもっと大事だよ

できるかどうかは考えない
これからできるようになる
夢みたいだって思う
その場しのぎの台詞だって

じゃあなぜ確かめようとしない
その直感が現実であること
事実で証明すべき
今ここで言い負かせないなら

悪いようにしない
そう言ったって間に受けないで
僕はきみにとって本当の悪党だ
盗聴器のむこうに届く分の愛だけ囁いてる