あなたのことが
だいきらいだ、
言うたびに増えていく
見つめてきた笑顔が
ぼくにだって謳歌できた
ただしい青春がもしあるのなら
でもくじ引きはいつもハズレ
窓際の席は選べない
息が苦しくて
死なせてしまおう
楽にさせてあげたいから
短絡的な慈悲はいつも自分のため
あたらしい教科書をひらく
大人は守ってくれない
なぜなら
彼らを守る者がいないからだ
資格もないのに切った髪
また生えてくるから大丈夫
そう言い聞かせてぼくも鋏を持ったんだ
小指を切り落としたような音だった
泣かないあなた
騒がないあなた
求めないあなた
ぼくのものでないあなた
きらいと言っても伝わらない
なぜなら本当ではないから
嘘は存在できない世界なら
どうしてぼくはこのまま居残るんだろう