No.521

『異種の恋』

こう考えるんだ
明日が世界の終わりだと
無理だよ思えないよって君は即答
だって確信がないんだもの
では逆にたずねるよ
明日は世界の終わりじゃない、
その確信は?

ちがうんだ
ほんとうに言いたいことは
もし失敗がないとしたら
君が恐れるような失敗が
仮にも起こらない法則があるとしたら
君はそれでも僕に対しその態度なんだろうか?

少しは違うんじゃないだろうか
もう少しやりようがあるんじゃないか
眠りに落ちる瞬間を見届けたいな
そう思っていたのに先に寝てしまう
君が僕にふれるのは夢の中でばかり
だけどとてもリアリティがある

もしも失敗がないとしたら
もしも恐れていることが起こらなければ
君と僕はもう少し近い距離に座ったはず

これだからいやなんだ
せいぜい百年に届くくらいなのに
だから人間なんてめんどうなんだ
もったいぶってる時間なんて無いはずなのに