no.37

陳列された優しさを選び損ねて烙印を押される
誰も愛せない体と頭でいるせいで遠巻きに眺められる
それを素直に表したばかりに人間扱いを止められる
僕が本当に大切にしたかったものは君にとって単なる食糧で
しかもそれは必ずしも必須ではないということがそもそもの不幸だった
何も言わず従うことの恐ろしさを忘れないでいてよ
頬や二の腕に浮かび上がる波紋はあの日からだ
いつかきっと君は僕を笑うかもしれないと知ったあの時からだ