No.549

あ、ここまでだ。
過去に体験したわけじゃない
誰かに聞いたわけでも
ましてや標識があるわけじゃない

行きどまりだ。
って、そうわかるんだ
分かる、ってことは願望だ
ぼくたち、ここを行きどまりにしたい

見据える強さが欠けていた
でも誰も責めらんないでしょ
って反論する強さだけあって
つまりとても幼かった

幼さは無知で罪でかけがえがない
土台となって形成を支える
積み重ねる全てがこれへ捧げられる
ぼくたちに眠りは要らなかった

それでいつもハイテンションだった
まどろみは克服すべき仇だった
おとな、連れて行くつもりなんだろう
秩序があって平穏で退屈な日常へ

それでぼくたち逃げ出したんだ
夜が明けたら太陽の影へ
赤と青の実が惑わす深い森へ
時には野良猫の中へだって

何者かわからないでいたい
お互いに名前なんてなかった
どうせお互いしかいないんだから
景色に馴染むほどやわでないんだ

(そう、信じていたかったな。)

誰かに首を絞められる感触で気がつく
苦しくないのはきっととっくに死後だから
裏切ったのはどちらか?興味はない
多少の強がりであることは認める

なかなか思い通りになれなくてごめん
名前なんてつけようとしてごめん
あなたの選択の結末を見届けられない
それだけが唯一の心残りかな。

2+

No.548

言葉が出なくて空を見た
口に星が落っこちた
咀嚼して飲み込んだんだ
あす別の生き物になれますように

待っていれば落ちてくるのか
君の心がままならないことに
腹を立てているようではまだ
これからもまた翻弄されるんだ

差し出した手のひらをすべらせる
表示された色がイメージと異なる
違う、もう一度すべらせる
繰り返すうちに欲しいもの忘れてしまった

先に壊したほうが痛みも少ない
壊れやすいものを守ることは難しい
少なくとも僕にとってはそうだった
つけ込まれやすい平和はリスキー

目を開いておくよう伝えよう
無責任な甘い夢を見ないように
夜のすみっこを探さないように
僕に隠れて泣かないように

口を開けば星が降ってくる
躊躇わずに噛み砕いて飲み下せ
何千何億もの物語が無効になる
誰かを傷つけずに誰も生きられない

君は僕を傷つけていく
僕も君を傷つけていく
そうすることでしか埋められない
そうしたって分かることは何一つなかった

2+

【雑記】夢中にならなきゃ生きられない未来。

ちょっとするはずのことをする予定がなくなったからブログを書いていますが、読んだりもします。米津玄師さんのLINEBLOGの感じがけっこう好きで、いい歌作る人はブログまで良い感じなんだな。うむ!てなりながら、読んでますが。去年8月記事にこういう文章あって「それだ。」て、なる。

親が近所の人に「うちの息子は全然駄目で〜」みたいなことを言ってる姿を見て、お前が育てたんちゃうんか、と憤ったことを憶えている。それ以来こういう謙遜文化は悪だなと思うようになったので、自分が作った音楽にはいつだって胸を張って「美しい」と言ってやろうと思っている。むろん美しくないものを出してるつもりもないけど。

LINEBLOGには千眼美子さんのブログあって何気なく読んでたらけっこうあかるく幸福の科学ネタ書いてて「そうだな。」ってなった。メディアがさんざん叩いた人もそのあとの生活があって楽しいこと楽しいって感じながら生きてて、いや幸福の科学についてあんまり知らないけど、もういいじゃん。てなった。個人のブログっていいね。マスメディアが植え付けたいイメージとぜんぜん違うんだもん。テレビでガーッと言われてる人がブログやSNSでピカーッと光ってるとほんと希望だなって思うし、これが強さだと思うな。中央集権は(マスメディアはもう崩壊してるかもだが)、どんどん時代遅れになってって、一箇所停電したら全部だめになってしまうような時代は、もう、なくなってくんだよね。分散化だよ。

誰かが植え付けようとしたイメージに踊らされることも泣かされることもないし、反論したければ自分のメディアで反論ができる。し、見るほうもそれを一次ソースとして尊重すべき。どうだろ、みんなはどうとらえてんだろ?かつてのマスも昨今ではだいぶ「この流れやばいな」ってんで視聴者やSNSに寄り添った(媚を売ったような)あり方に変わってきてるように思うし、データ活用とも言えるんだけど、マスはマスにしかできないことするともっといいのでは?「お、やるじゃーん」ってなるのでは。隷属的にならずに。追従じゃなくて差別化といいますか、なんかできるのでは?それが何かはここで考えることをしないしべつに期待もしてないが。

ただ、「こういう世界あるからこっち来ればいいじゃん。」て言える、いろんな選択肢が並んでる状態の時代って、もっと色濃くやって来ると思うのね。うん文章おかしいね。直さないけどね。

これまではマニュアル通りにできる人がちやほやされたけどもマニュアルは人間がこなすべきことじゃなくなってAIの領域になるから今後は好きなこととことんできる偏執狂の時代になってくのね。で、そうすると取り残される人種がどんな人種かというと「好きなものがないひと」「夢中になれるものがないひと」なのね。時間を忘れるほど打ち込みたいことなんてない、仕事がなくなったら何をしたらいいかわからない、何をしても飽きっぽいし熱中できない。こんな人がこんど路頭に迷うのね。で、となると将来のペテン師像もイメージができてくるぞ。「あなたを夢中にさせるもの見つけます」とかさ。「あなたが本当にやりたいことをあなたのオーラから見抜きます」的な?さ。みんな夢中になりたくて、夢中になれるものに恋焦がれて、夢中になるためならなんだってする!っていう、夢中になる対象を見つけたい症候群に一斉に陥る時代がドーンとくるのでは。想像でものを言います、ええ。そういう場所ですからな。

だからそうなると夢中格差ですよ。世の中は大夢中戦国時代になって、いかに好きなことに熱中できるかで人間はランク付けされて何においても夢中になれない人は落語者で這いつくばって生きてくしかない的な。えっあなた会社も行かず四六時中ゲームしてたんですか?羨ましいです!どうしたらそんなに夢中になれるんですか?どうか僕にも教えてください今日からあなたを師匠と呼ばせてください死ぬまでついてきます!って段階までいってしまったらこれはもう夢中コレクターという亜種ですね。そんで夢中になるためのノウハウ蒐集家として国内に名を馳せるんですが世界は広い。もっと頭のおかしな夢中コレクタがいてそいつはなんつうかもう「夢中になったものへは命を差し出すのも厭いません!」と言いながら死ぬのね。それにエモさを感じて後追いする若者が続出してもう地球人口激減するから。そうしたらそろそろ人々も熱狂からさめて「あれ……おれたちは、一体何を……」あたりを見渡すと無数の死体。その体じゅうに「夢中」の文字がびっしりと入れ墨されているのであった。

って時代が?

A:来る
B:来ない

ファイナルアンサー?

2+

【雑記】フライパンでバッティング。

自分が昔書いた話好きすぎて泣いた。

って、馬鹿っぽいけど幸せなことじゃありませんか?何回か同じこと言ってるけど、自分が肯定しないことには、自分が「ふぁ……イイ♡」って思えなければ、続かないでしょうよ。根拠なき自愛の重要性を認識すべき。愛も自信も根拠がないから愛や自信になるのであって、むしょうに謙遜したくなるのも人前だからでしょ。いや謙遜したって分かるからね、謙遜=自分の作ったものが駄作だと本心から思っているのではなくて、差し出す相手への働きかけですよ。

「私、料理つくりました。自分で味見した時めっちゃうまかったです。だけどあなたの味覚よくわからんからあなたが美味しいと感じることができるかどうかは私の預かり知るところではない、てか知ってたら怖いやろ?ん?なもんで便宜上謙遜して差し出しますが劣悪品ですって紹介してるわけと違いますよ勘違いしないでね」ってことでしょ?でもこれが逆になると危ないんだよ、逆ってなんにせよ危ないっすね。逆流。逆走。逆探知。うん危ない。

「私これ美味しかったからあなたにも口にしてほしくて差し出してみたけどどうやらあなたのお口には合わなかったみたいで吐き出してしまいましたね、私料理人失格なんでもうでしゃばりませんね料理つくりませんね、だってあなた吐き出したから」。

って逆転発想になると今度は大変ですよ。あのね、だって、ないがしろにされる人間が多すぎるんすよ。

あなたが料理をやめたことで誰かが幸せになるか。たぶん、ならない。もしかしたら「まっずい料理食わせやがって、ぺっ!」って人は多少せいせいするかもしらんけど、あなたが料理をやめたことで幸せになるってところまでたぶん面倒見切れんのね。ていうか気にしてない。

にもかかわらずあなたはフライパンを捨てる。

こうすると、今度は飢えて来る人が出てくるわけです。3タイプも。

1.あなたの料理を食ってたひと(「うまい」と言う言わないにかかわらず)
2.あなたの料理をこれから食っていたかもしれないひと(とりわけ「うまい」と感じる味覚の持ち主)
3.あなた自身

ほら、こんなに。やばいでしょう。こんなに多くの人が、あなたがたった一人の人間から「まずい」言われたことをきっかけに料理やめたせいで飢え死にするんですよ。平気ですか?生きていける?あなたはそれでも 人 の 子 か !

ってなるでしょう。

でもある種仕方がないとも言えるんですよ。なぜってね、クレーマーは文句言うけど、受け入れる人ってとりわけ何か言うわけでもないから、なのね。「うむ。今日もうまい。ごちそうさま」。おわり。

これじゃあ、料理人が「まずい。」のたった一言に過剰反応してしまうのもある意味仕方がないと言えて、なのでちゃんと愛を示そう。おわり。

2+

【雑記】優しさが優しいとは限らない。

闇の力ぽいものを、軽視したり忌避したり、ましてや打ち消そうとして抗うことはないように思う。楽しいという気持ちや好きだという感覚を自然なものとして受けいられるように、その逆もまた受けいれなければ、人として嘘であるように思う。それは自分にとって好ましくなかったり、一見不利であったり、周囲に露呈したら恥ずかしいことのように思われる。そういうわけでひたすら隠したくなるかも知れない。だけど、どんな感覚であれ生じたからには自分がそう感じたはずで、しかも意外とまじでこいつをうまく利用することで、より良い方へ、より高みへ行けることがある。コンプレックスや、嫉妬心など。復讐心とか、あいつを見返してやるんだという気持ちとか。こういう感覚は抱いていても仕方がない、際限がない、そんなもの捨てて自由になれという人にたまに会う。きっと誰でも。だが、そんな時は、果たしてそうだろうか?と、思って欲しい。それは自身の中にある「こんな感情捨てたい」「苦しい」「恥ずかしい」に一致するので、その人のいうことはさも正論であるように感ぜられる。その人こそ自分を正しい方向へ導く救世主なのでは?とすら思う。だが待てよ、と、ふと思って欲しい。それ以前に。その感情が、感覚が生まれたのは何故か。それをよく知りもしないで「自由になりたい。解放されたい。美しい心の持ち主になりたい」と思って捨て去っていいのか?てか、できんのそれ?幸せを噛み締めている時に笑うなと言われたら腹が立つように、マイナスの感情が湧いた時にそれをただちに捨てろ解放されろ自由になれと言ってくる人物に対しても、また反感を抱かないと嘘では?どちらも自分のものだからだ。助言してくる人がどれだけ善意で、または悪意で歩み寄ってきているのだとしても、思考の持ち主はいつだって自分だし、自分でなければならないと思うからだ。すぐに共有して分かち合って励まし合ってたしかめあって舐め会うような、絆。絆って、きもちわるいや。って、わざわざ口に出す必要もないけど(なぜなら本心から絆が必要な人もいる)、違和感を抱いて欲しいんだ。もっともらしくても、正しくても、優しくても、好意的でも、善意でも、一瞬「うーん。それは、どうかな」っていうのを。他の種類の感情と分け隔てなく、難しいのだとしても、自分に生じたものであるなら、全部なにかのメッセージだとして、自分だけで受け止める夜があって欲しい。すぐに救いを求めるのでなくて、それぞれひとりで泣く夜があって欲しい。雑多なようで、潔癖すぎるよ。ごちゃごちゃしたものに対して。シンプルなものは羨ましい。しかし簡単に操作される。俺の人生に口を出すな、くらいの気概は、心のどこかにあるといい。

3+

No.547

嫌いになったりしない
理解できないくらいで
期待もしていない
拒絶されてもきっと平気

たぶん存在が邪魔なんだ
空気のようになりたい
あるいは水、差し込む夕陽
感覚で察知できないものに

記憶が形を持たないことは幸いだったね
恥ずかしくても生きられる
分かり合えなくても願うことができる
君は君の幸せを感じていてと

どうしても信じられなかった
信じられないままそばにいた
誰にも責められなかった
責められるはずもなかった

鍵は一番近くに隠しておいた
目に届いたほうが安心だろう
ぼくが毎日水を取り替えた花瓶だ
君は人より植物を愛するから

ごっこ遊びの延長なんだ
子どものまんま成長していない
嘘は思いやりの一形態で
器用に優しい毒を流し込む

みんな幸せになって欲しいなら
この世界を壊さないと駄目だったね
ただそれって現実的じゃないから
小さな単位を先に壊すんだ

生まれて今までに見た
夕焼けが一気に押し寄せてくるんだ
輪郭から解き放たれて
もういいよ、もういいよ、って

ぼくを迎えに来たんだ
君は強いから平気だよ
君は弱いから平気だよ
どんな言葉にもとらわれて欲しくない

何も言わずに消え去っていく
そのおかげで君は忘れない
ぼくを忘れない、忘れられない
卑怯だ、憂鬱だ、これが定めだ

3+

No.546

失うため生きた
失うことがしたくて
失えるものを手に入れ
約束どおりに失った

朝の海が橙だった頃に
熱中した自傷に似ていた
ぼくたちは持っていない
だから拾いに歩いた

液晶画面から流れ出す
流れ込むそれを
毒だとわかって
受け入れるんだ

解毒作用を確かめたくて
死の淵に立ちたくて
大丈夫か知りたくて
誰かを安堵させたくて

とっくに壊れているよ
やさしい声がささやく
その声を聞きたくて
何度も馬鹿をやっている

発狂の過程だよ
いやに長引くグラデーションだ
振り返れば平気かな
きみはいつから平気になった?

信じたものが形を変える
信じるほうが狂ってるんだよ
それは覆せない事実だ
夜が来るたびに最後を思う

可愛く思えないんだ
傷つかない生命なんて
ぼくがいなくても
生きられるかたまりなんて

(だって、そうだろ?)

口々に呪いをかける
古めかしい儀式は新しい
手のひらだけで割った卵から
青い鉱石が転がり出てくる

ピンを止めるんだ
どこかで時間を
変わらないことを恐れないように
もう誰もしなくなった恋とかを始める

3+