No.537

青色の光
その正体は舌の上のゼリー
きみに届けたかったぼくの声
終わらない夏なんてないと知っていた

青色の光
その正体は静かなプール
きみが浅く沈んでいた
助ける気が失せるほど綺麗にきみが

青色の光
感情のまま発された言葉のように
取り返しのつかないことをしたんだ
信じてはいないものが見えていたんだ

青色の光
きみにも終わりは来るんだ
最後にぼくたちを映してね
許せなかったとしてももう誰も困らないよ

2+

【雑記】人が本当に量産したいものは肯定された自分像だ

経験上、何の作業においても、短期集中型(熱しやすく冷めやすい)なので、1日か長くても数日で終わらせないと出すことすらできない。

「作業早いね!」と褒めてもらえることもあるし、そのせいで「量産型」「低品質」「雑」と言われることもある。すべてにおいてじゃないが、そうかなって。品質に対して言われてる部分は仕方ないけど、必要とあらば修正すっけども、単に「時間をかけないといいものは生み出せない」という考えの人も多くいるように思う。

「いいものは熟成させるべき」みたいな。この道◯十年=文句なしに逸品、みたいな。思考停止じゃないですか。そういうの。あやしい宗教だよ。イコール(=)が短絡的だもん。明快だけどもさ。「この道」云々は、確かにあるにはあるのかもしれないけど、個人的には、んーなんかちがうなって思っていて、できる人はできるんじゃない?ていうか、それ言う人はそれに費やしてきた期間の長さを肯定したいだけでは?みんなポジショントークだよ。私だって自分が長距離走タイプならあの手この手で(?)「いいものは時間をかけて生み出される」みたいなことここに書くよ。人間みんな自己肯定のために物言ってるから惑わされないよう。

そして私がもう一つ思うのは、つくづく感じるのは、量産することの大切さですな。

質を気にしすぎると「あーでもないこーでもない」とこねくり回してるだけで結局発表されないのですよ。それって頭の中には素晴らしいものが完成しているのかもしれないけど他の人に届けられる形にできなければ何も完成していないに等しいからな。たぶんこの排出部分をできない人、そこに至らない人が、「くそかす」みたいに言うんだと思う。外に出した人や、出た作品などに対して。自分ができないことやられたんだからね。悔しい気持ちの根本見つめられてないと思う。

完成させることが、いや違うな、とりあえず出すことが何より大事。

一個の宝石より百個の石礫。

そして、一個の宝石を差し出す人を見て「おー、一個の宝石みがいたほうが影響力あるじゃん。すごいじゃん。おらこの人目指すだ」てふうに思っても、そういう人たいてい千個万個の石礫をすでに放ってるからね。知らないだけだからな。というか、知らせないだけだから、ずるいんだよ。一個の宝石だけ持ってたみたいに。ずるがしこくて尊いんだ。

と、いうわけで、気持ちも作品も出したもん勝ちだなって思う。それができれば愛されるよ。自分ができてないことだらけだから言うんだけど。他人を観察して思ったことなんだけど。

繰り返すが人間みんな自己肯定で物を言うので、私が今言ったことだって「そうか!」じゃなく(それはそれで嬉しいのだが)、「ふ〜ん」くらいに聞いておればいい。どっかにひっかけておいて、自分の性格や経験や向き不向きと照らし合わせて、まあ、答え合わせは数年後?人生の終末にでも。

っていうのもまた私だけの言い分なんだからな。

多くの人の考えを見て、歴史を見て、世間を見て、目の前の相手の反応を見て、居心地良いような体勢とってくださいね。あと、あなたを批判する人やぼろくそ言う人ってあなたじゃなくてその人自身に嫌気がさしてるんだよ。本人は気づいてないのかもしれないけどな。なので、しょげることはない。もったいない。あなたはあなたのままでいい。方向転換したらもったいねえべ?錆びた標識が示した適当な方に進むのって?あなたはまっすぐ行くんだよ。みんなちがって、みんないい。みすず。ほんとこれ。

おしまい。

2+

【雑記】不明ループ

小学生の自分にひとつだけ質問できるなら、こう訊ねたい。

その日記帳、なんのために、書いているの?

サンリオグッズの鍵付きの日記帳ですよ。ブログはまだわかるよ。なんだかんだ言って誰かが見てくれている。意識している。でも、日記帳って、なんだろう。記録という概念も、発表という概念もないのに、ただ書いてる。ただページをめくって、日付を、書いている。出来事を書いている。ページ下半分には絵が描いてある。

これは、いったい、なんでしょう?

ただ、書く。
ただ、鉛筆を動かす。
ただ、ページをめくって。

日記帳のためだけではない毎日を生きてきた。

宿題ではないのに。

「ただ」は、おそらく、尊い。
尊かった、なあ。

そして日記帳を止めたタイミングもまた分からない。小学5年生まで日記帳買ってたけど、少しずつ、日が空いて、それから数ヶ月後にパソコンを手に入れたのだと思う。

私がパソコンを手に入れた平成。
その平成最後の夏が終わろうとして、平成の秋が終わるためにまた始まるのか。

そのままなのに、その通りという他ないのに、生きるって、気が遠くなりそうだ。

こんなこと書いているうちは人生の何もまだちゃんとわかっていないはず。ちゃんとわかる、ってなんだ。それも、わからないはず。

3+

No.536

なにを食べたい?
どうしたい?
どうなりたい?
ふたりこれから?

あなたはぼくに託しすぎる
とっくに正気を失ってんだよ
そう噂されてるの、知らないの
命令するのは、されたいからだ

飛び越えてみせるよ
百年でも千年でも
ぼくにだけ弱さを見せるなら
あなたがぼくにだけ正直ならば

虹に埋もれて黄昏を惜しむように
生まれてから死ぬまでを惜しむべきで
回り道する時間なんて無いはず
ぼくを信じるしか、あなたに術は無いはず

3+

【雑記】はなまるが欲しい自分をみとめるということ。

面と向かってのほうが分かりづらいんだけど、文章だったらその人がどういう感情かわかるなー。ほんとは逆だな。対面したほうが情報量多いんだろうな。だけど多すぎて逆にわからんっていうのと、文字とばっかり向き合ってた根暗ぼっちなのでたぶん、少しは、そっちに軍配が上がるのかも。自分の場合だけど。

わかりやすい書き方されると2種類の意味で「すごいな」と思うことがある。1つは、「私のような無知なものにも理解できる書き方すごい」っていうときと、「私のような疑り深い読者も納得させるってすごい」ってとき。この時自分の立場って真逆で、下から目線と上から目線で、どちらにも共通することは、わかりやすいってことです。わかりやすさは武器ですよ。わかりやすく、噛み砕けるって。大前提として、読む人をどこまで想定できてるかなんだよ。想定があってはじめて、どこまで噛み砕けばいいかが分かる。詳しい人に基本的なこと言っても「まどろっこしいな」だし、超初心者に専門用語使っても「なんじゃらほい?」てなるでしょ。ひとりよがりではいけないんだね。

それを思えば、先生向けの作文書くのってスキルでは?「こう書いたらいい点数もらえるだろうな」「こう書いたら先生は気に入るだろうな」っていうの。小学生の頃、漢字練習1ページっていう宿題があったのね。で、シャーペンでまるっこい文字で書くとはなまるがつく。鉛筆で丁寧に書くとそうでもない。っていうことに気づいて、シャーペンでまるっこく書き続けてたのね。まあ、知らんですよ。実際。なんでその先生がシャーペン+まるっこいに好評価なのかは。でも、続けているうちに「鉛筆で丁寧に書いてはダメなのか」という気持ちがいつもどこかにあって、「シャーペンでまるっこい字を書いて提出する自分は先生の犬ではないか?」というもやもやっとした気持ちを子供ながらに抱いたわけですよ。1行とかじゃなくて1ページだからね。数十分かかるわけですよ。その間ずっと、自分のものではない、先生が気にいりそうな書体で書き続けているもんで考える時間が嫌でもできてしまうんですね。

自分への裏切りとまでは言わないが、まあ、そういう系統の心理があって。これって大人になっても消えない部分だと思うんです。合わせなきゃ、という部分と、貫かなきゃ、という部分と。その塩梅で人格や人ってできてるんでしょうな。そして今になって私が思うには、その頃の悶々と漢字練習してる小学生の自分に言うなら。

べつにいいじゃん。

てことですよ。先生が気に入る文字を書いてはなまるもらっていいじゃん。だって気づいたんでしょ?鉛筆よりシャーペンがいいって。誰も傷つけてないでしょ?自分で疑問には思ってるかもしれんが。ちゃちゃっとやっちゃえばいいんですよ。

末端すべてが中枢に影響する、神は細部に宿る的な、考えが、悪い方に派生して、にっちもさっちも行かないなんて息苦しいでしょう。そういう、隠れ完璧主義?な部分が危ういんだろうな。

結局、はなまるが欲しいんですよ。そしてそれを認めたくなかったんですよ。きっと。何かを欲しがる自分を認めて、手段とかどうでもいいので、欲しいもんまず手に入れればいいのにね。たとえばそれを我慢して気が楽になるのか?そっちのほうが、ずっと、悶々とするんだろう。手段に対し潔癖になりすぎる点は、欠点になりうるかもしれない。逆に、ある程度手段を選ばない人のほうが、はやいこと幸せになれちゃうんだ。いろんな点で。

まあ、合う合わないありますがね。手段を選ばない自分がどうしても嫌でストレスで実践できないって人もいるだろうし。自分、自分、自分が一番。だけどその自分がもし「変わりたい」って思うなら変わればいいし、変わることは悪いことではないよ。

なあに書いてんだか。まったくわからんちんですな。8月も残りあと2週間きりました。はやく秋が来て欲しい。

3+

No.535

ぼくに届かせたいと
丁寧に噛み砕いた白い豆
あなたがぼくに見せたがった世界を
見たと嘘をつくくらい、わけはないんだ

あと七日しか生きられなくたって
今日と同じように過ごすだろう
今日のような明日を過ごすだろう
天才に飽きたあなたの遊びに付き合って

行く予定のなかった花火大会
もっと近くで見たかったのにな
ベランダに佇むあなたはまるで違う
そこから飛び降りたがっていたあなたとは

月は淡々と回転し季節を巻き取って行く
同じ一瞬は二度と来ないし
永遠に覚えてはいられないのに
ぼくたちは平気で歌とか歌う

ぼくたちは平気で次の物語を始める
そしてぼくたちは平気で立ち直る
これからも平気で死にたいし平気で生きたい
今のぼくたちなら、きっとそのとおりにできるだろう

4+

No.534

夕景の真ん中に立つ
あなたがいなければ
あなたがそこにいなければ
境目も前も後ろも判らなかった

しかしあなたは立っていた
そこでぼくは知ることができた
迷うことから遠ざけられた
今もきっと恩恵を受けている

与える意図なく与えられたものを
ただ貪るだけで死ぬことは虚しい
ぼくはどうか次へと送りたい
不審なものを見る目に怯まず

夢は絶望から這い上がる
何度も、何度も、何度でも
あなたに何の思惑もなかったこと
今なら分かる、あなたの消えた今なら

3+

No.533

『鎮めた狂気』

どこまで行けるかな
どこまで行こうかな
誰がどんな邪魔をしてくるのかな
ぼくにどんな魔法が残ってるかな

恍惚は猛烈にすみれ色
一番になりたくて常軌を逸した
眼鏡で覗き込んだら思い出の中
水に沈めたハサミが白く光ってる

きみが幸せでなければよかった
ぼくが汚れ役のままなら
だけどきみは幸せそうに笑っていて
ぼくは水底からハサミを取って来なきゃならない

1+

【雑記】いかがお過ごしですか

なつさんのお盆の過ごし方

・川で釣りする
・日に3個ドーナツを食べる
・梨の皮をむく
・詩を書く
・版権小説読んで泣く
・ニコ動見てニコニコする
・ウォーキングデッドのダリル天使過ぎ泣く
・コーヒー飴をなめる
・楽天でTシャツを買う
・国語辞典をパラパラとめくる
・親戚の集いから逃げる
・来月の収入を計算する
・運動不足で太る
・甥から輪ゴム銃を向けられる

など。

うむ。健康で文化的だな?

3+

No.532

あなたの殺せが助けてに聞こえたんだ
ぼくの身勝手だとしても助けようと思う
死ぬのなら勝手にそうして欲しかった
ぼくの前に、わざわざ現れて、どういう了見?

おとぎ話で必ず解ける魔法みたく
あなたが素直になればなあって思った
都合のいい妄想はぼくが不器用なせい
どちらもうまく繕えないね、何も。

鳥かごにつながれた手錠
分かりやすい悪魔と天使
誰も分かってあげないでほしい
あなたの助けては永遠にぼくにだけ届け。

3+