No.845

投げつけた言葉の
威力を確信できなかった
大丈夫だろう
甘えていたんだ

きみは強い
強くて平気だ
受け止めてくれる
衝撃に倒れたりせずに

季節が終わろうとするとき
始まりにばかり目がいって
大切なものを捨てたくなる
捨てて生まれ変わりたくなる

誰にでもできることじゃない
自由を渇望しないひとは
渇望する姿を見せなかっただけ
見せてくれなかっただけ

怒りの感情が何かに変わる
青い空に向かって、ほら吸い込んでくれ
酸素を、文末のかけら、夜の星の残像を
願うのは無力の証、そばにいたいと言え

会えたら言いたいこと
会えたら話したいこと
結んで開いた手で優しいまま驚かせたい
その瞳にも収まりきらない光量で以て

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No.843

逃げ込む先を探していた。本当は誰より早く見つけたかった。秘密なんか守りたくなかった。懐かしいものになじられるのは御免だ。あんなに暑かったのに。あんなに眩しかったのに。夏はまた過ぎるんだ。当たり前に過ぎるんだ。かき壊した皮膚が涙を流す、無視されたくなかった。耳を傾けてくれれば、あなたそんなに苦しまなかったのに。違う。違う。違う。否定して肯定を待ってる。おまえはぼくの単なる皮膚、あくまで構成要素、の一つ、剥がれ落ちて再生するもの、脆い命を包むもの。生きていたくない。呟いたぼくを「そんなはずはないよ」と否定する。否定なのに肯定する。生きているとこんなちぐはぐにたまに会う。生きていたくないんだ。振り払うように繰り返すと、言葉は放棄により終わる。豊穣、ぬくもりの世界。いつか消えるからいまあたたかい生き物の魂。ぼくを拾うために何を捨てたの。意地の悪い質問に、いいや拾わせるために捨てたんだ。そう答えるおまえの、躊躇わないところ、いつか自分にも向けられる眼差しだと覚えておくよ。責めはしないよただ覚えておく。

3+

No.842

思い出してから始めるなんて不純だよ。きみが唇を尖らせる。もっと他のことをしたら良いのに。忘れてたのなら。本当にはそれを望んでいないのなら。

誰かを攻撃したいんだな。攻撃された?そして、傷ついたんだ。図星だったんだ。そうだろう、正解は人を苦しめる。さっききみがぼくを苦しめたのと同じくらいに。

強くないのに、なぜ生きようとするの。ちっとも強くないのに。

きみの問いは問いから懇願に変わっていく。最初からそうだったかな。なぜなんて、考えたこともない。生きている実感が一日も無かった。少しだけ生命力の残ったおばけみたいに世の中を渡っていた。

まばたき。そう、瞬きなんだ。星が一瞬だけ光る。蝶々が羽を休める。次の瞬間にはもう、そう、別のことを考えるだろう。それと変わらない。意味を考えることも、生きることも。

むずかしいことではなんだ。

納得は、いってないだろうな。どんな言葉をかけたって納得しないのだから。言葉の役目は終わったようだ。きみは問答を放棄し、ぼくの背中に健やかに眠る。

4+

【雑記】やさしさと柔らかさ

人の変化に寛容では無いかも知れんと気づく。今かというタイミングで気づく。新しい一面を見せられると人によって裏切られたと感じるらしいな。それに近いのかも知れんが、分かったところでどうですかね(?)分かってるから分からないフリをしていたのもあるよ、だって自分は変えられないのだものな。開き直りと思うだろうしなんとか改造してやれ!という気にならんでもないがなるべく自分を改造することなく私は私のままで生きていきたいというかそういう崇高めいたことではなくて、だって無理でないか。変えるとか改造するとか生まれ変わるとか、怪しいし遠回りっぽいし無理だよ。少なくともそれを書きつけてる人間には無理だよつまり私には無理ということで寛容になれない、自分だけが守られたいこの不健全な精神を抱えながら何食わぬ顔をして生きていくのだろうか?みんな上手いよ、よくできてるよ、心配要らない。優しい人が豹変して見えても、あなたも私もそうかも知れず、どうせいなくなるのだ、死ぬより遠いところへ行くんだ。そう思うと夏がさーっと過ぎ去ってもう秋の気がする。気がするじゃなくて秋なんだろうな。風が違うし虫が鳴いてるし外へ出かけようと思う。規則正しい食事を時に崩して毒を仕入れに行く、浄化のために。浄化されない自分を思い知って本当に好きなものへ戻るために。だってそうだろう。

というようなとりとめもない思考を数分の間にずっと巡らせてるからもはや好きなんだろうな好きでやってんだろうな。いや違う嫌いだという声を聞きたいだけだろうな。何も異常ではないや。

3+

【雑記】そう言って私は

はあ〜?これいつ書いたものですか。良い詩ではないか。しめつけられる。めちゃすこ。

っていうかけがえのない自己満が無ければ個人ブログなど続かないのである。自己満様々・万々歳である。

予約投稿してるので、数日とか数週間前のが目に触れて、もう、まったく別物なのである。書いた時は書き手で、読む時は読み手で、両者の間に隔たりがあるのでそれはまるで別人の書き物なのだ。

そう思うと、これまでいったいいくつの別人を失ってるのだろうかと思うね。

頭の中に浮かんだこと、心の中に浮かんだこと、いちいち気にしてたら生きていけない発狂する。たまに気が向いたら拾って磨いて棚に飾ったりまた磨いたり叩き割ってさらに中から小さな宝石を取り出して「ほらね」と笑う。

そういうことを人は繰り返す。

でも、そういうことせずとも生きていけるからしないこともある。

残さなかったものや残せなかったものはどこに消えるんだろう。誰の目に触れなくても落ちた雨粒が巡り巡って花を咲かせるみたいに、海に流れ着いてビーチパラソルが集まるように、そういうことなのかなって思う。

どんな日常や幸せも、死骸の上に成り立ってるのかな、って。ダークな意味ではなくて、足元の砂とか埃とか、そういう小さいものをさ、どうでもいい、という時、それを聞いてる何かがあるような気もしてる。

ということも書かなければ残らなかったし伝わらなかった。

一瞬一瞬の出来事なんだ、ほんとうに。

そう言ってなつさんは窓に養生テープを貼り始めた。

3+

No.841

何物にも縛られなかったとしたら、どうなりたかったんだろう。何もぼくらを束ねないんだとしたら、どう。自由にならないこと前提で、今より甘い話をした。悪いのは他にあって、ぼくらいたいけなのに痛めつけられて。吹聴して回るけどそろそろ耳を貸してくれる生き物はいなくなって、お互いを見張るような毎日に平和と名づけた。ぼくには昔から癖があって、なるべく実態と裏腹な名前をつけることにしてんだ。滑稽さが加わるように。純度の高い悲劇に陥らないように。意のままにならない感じを愛でるように。だってほんとさ、何一つ意のままにできないんだ、ぼく、非力でしょう、庇護が要るんだ、愛が要るんだ。銀の網目をくぐれる気がして、罠かもしれない予感を無視した。きみが食べ物を探しているだけだと分かっていたけれど、必然に見えるなら良かったんだ。まわりから見て運命に見えるなら、それで良かったんだ。孤独を演じていたつもりだったけど、少しもそうでないものを演じることは誰にもできないね。ぼくは食べられていき血肉になっていき初めて、誰かを好きになる人の気持ちがわかった気がする。忘れられない理由がわかった気になる。きみは忘れるね。一日の食事。明日にはまたべつのぼくが、銀の網目をくぐることに失敗する。

2+

No.840

不完全な暗闇のなか、あなたを見た。完全な暗闇にあるかのよう、手のひらで輪郭に触れた。だって、ほら、分からないでしょう?本当かどうかは。幻を見ているんじゃないと言えないから。青い目と赤い目を持ち、もう平気?と問いかける。からかっているのか、やめて欲しいということなのか。どれだけ一緒にいても心は読めない。わかっているんでしょうと言われ、あなたは、じゃあ、わかるのか。ぼくの抱くよこしまが、嘘が、見抜けるのか。(そんな優しい目をしないで)。許されていることに鈍感でいたかった。鈍感さはまたあなたに触れる言い訳になるから。この、不完全に透明で、しずかな、永遠に取り残された夜のようにいられるから。

2+

【雑記】真夜中にかかる虹のように

ひさびさに人間(店員)と話すと「サン…ウさん…」の時のウジンくらい挙動不審になるのやめたい。けど大人だからたぶんもう変わらない。死ななければたぶん大丈夫。

高低差な。ふあ…世界うつくし…すべてに感謝…といったふうに気持ちが穏やかにまるく凪いでる時と、あーもーすべてがギザギザだよもー多角形すぎー生きるの無理だしもう死にカタログ…みたいな時の交差点つらいな。

無心で仏教動画見てるのもなんか違う感はんぱないし、なんか違うって思いながら他によりどころのない自分を受け止めざるを得ない。

みんないつ大人になるんだ?
大人だなって思わせるのやめてほしい。

ただどっちの時でも詩は出てくるの偽りない感じがして救いである。どっちかの時にしか出てこなかったら「おまえーこないだいなかっただろーどこいってたんだよーばかー」って思うけど、どっちでも出てくるのは優しいよ。

おまえには所詮同じ一個人にうつってるんだろうね。誰だってそうだね。

冒頭のウジンって「キリング・ストーキング」というBL漫画のキャラなんですが、これほど読む前と読み始めてからの印象違う漫画そうそう無いんだが…。

普通に?内向的な青年が陽キャにどハマりして紆余曲折ありながらもちょっとサイコ描写はさんでめでたしめでたしーいちゃいちゃ!みたいなの勝手に想像してたらブルブル震える。夜中に大島てるで検索してるのよりはるかにガクガクしてる。

もうBL要素忘れてるというかもはや期待してない。ただただ「えっ」「こわっ」「どうなる!?」ってなってる、そんな自分が新鮮ではある。

レジンコミックスきになるのありすぎて夏が終わる。秋か。

2+

No.839

こつこつと積み上げてじょじょに愛されているひとを見ると怖くなってしまう。ぼくではないんだ。まさか、ぼくではないんだ。生まれてからずっとそうなりたいなと思っている存在がぼくではない。という事実。

光はここにあるんだと教えてもらっても実感はわかなかった。教えてもらったからだろうか。自分で見つけないといけなかったんだろうか。ぼくの思考は窮屈で、ときどき独特。光の定義をし損ねて。

メロンクリームソーダの緑と、狭い場所に沈んだ真っ赤なチェリー。どちらかが毒だとしたらどちらだろう?どちらも毒だとしたら強いのはどちらだろう?ストローはなぜ耐えうるのだろう。舌はなぜ耐えうるのだろう。呑み下した食道は、胃は。そう、妄想だからだ。

同じように紡いでも、救えるひとと救えないひとがいる。すくい上げてくれる人とそうでない人がいる。炎天下、あと何年も生きていくかも知れない予感、もたつく肉体、マスクの下の舌打ちは誰へも届かない。

誰かにはとどいてほしい。とどいたよと教えてほしい。せめて合図がほしい。あの星が光って見えるのは、何億光年も昔にあれが一瞬光ったからでしょう。ぼくは待っている。忘れたころにふっと、自分が願ったことを思い出すのを待っている。

目の端に覚えのない青い光をとらえ、それを切望している人を笑っている。

2+